著者
岡本 幸 井上 桂子
出版者
日本作業療法士協会
巻号頁・発行日
pp.44-54, 2007-02-15

要旨:個人作業療法実施により統合失調症長期入院患者の社会生活障害が改善するかを,精神科リハビリテーション行動評価尺度(Rehab)を用いて検討した.対象者は統合失調症による長期入院患者36名であった.個人作業療法はカナダ作業遂行測定(COPM)により対象者個々と一緒に計画を立て,週1回,5ヵ月間実施した.この介入の前後にRehabを用いて社会生活障害を評価した.その結果,Rehabの「全般的行動合計点」,中項目では「社会的活動性」,「セルフケア」,「社会生活の技能」が有意に改善した.個人作業療法は,統合失調症長期入院患者の社会生活障害の改善に効果的であることが示唆された.

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