著者
岩尾 俊兵 中野 優
出版者
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
雑誌
赤門マネジメント・レビュー (ISSN:13485504)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.105-116, 2017 (Released:2017-04-25)
参考文献数
19

産業における技術革新はどのように発生し競争環境にどのような影響を及ぼすのだろうか。上記の研究課題に対し、3産業のパネルデータを用いて接近したのがTushman and Anderson (1986) である。彼らの発見は、産業において長期間のインクリメンタルな技術変化が断続的で「ラディカル」な技術革新によって中断され、また、技術革新にはある産業に属する企業が既存の能力で対応可能な、①能力増強型とそうでない、②能力破壊型のものがあるというものである。ただし、彼らはラディカルか否かの判断を特定指標の向上率で行っており、図表の作り方によってはラディカルなイノベーションというよりも連続的な技術のブレークスルーのようなものを測定している可能性もある。それによって技術変化が競争環境に与える影響を一部見逃しているかもしれない。

言及状況

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16巻2号<経営学輪講> 「ラディカル」な技術変化とは何を指すのか:経営学輪講 Tushman and Anderson (1986), 岩尾俊兵, 中野優 https://t.co/KqSMoqiMKK

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