著者
秋田 純一 森脇 裕之
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.74-80, 2009 (Released:2009-08-12)
参考文献数
6

近年,その豊かな表現力や高い演出効果から,広報告知や広告媒体として大型のディスプレイを見かける機会が多くなった.しかし,建築物に取り付けるタイプの大型ディスプレイの場合は予算的・作業工程面の制約が多く,従来では,単発的なイベントや,変則的な形状では採用を見送られるケースも多く見受けられる.また,クリスマス時期のイルミネーションに用いられるライン状に並んだ光源の点滅制御では,限定的な点滅パターンを上回るような表現効果を得ることが難しい.本稿では,このようなニーズをふまえ,簡単な構成で自由に画素を配置し,規模の大きい画面を構築できる汎用性の高いディスプレイシステムGuerrila Displayの設計について述べる.このような自由度の高いシステムにより,大型映像によるダイナミックな空間演出がより身近なものになるばかりでなく,従来は実現が困難であった曲面や不定形な形状物への設置なども容易になり,飛躍的に演出表現の幅が拡がることが期待できる.

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