著者
田中 美郷 芦野 聡子 小山 由美 針谷 しげ子 熊川 孝三 浅野 公子
出版者
Japan Audiological Society
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.178-183, 2006-04-28 (Released:2010-08-05)
参考文献数
15
被引用文献数
1

わが国でも子どもの人工内耳例が増加しているが, その評価はことばの知覚面の改善が中心で, 学校教育上最も重視されるべき言語の問題が等閑に付されてきた。人工内耳は難聴を治す方法ではないだけに, 言語を育てるためにはそのための方法論が必要である。我々は親子のコミュニケーションと情緒の安定を重視し, 人工内耳候補児には術前から補聴器活用に加えて手話や指文字などを導入して, 先ず言語発達を促し, 術後も手話や指文字を禁じることなく活用しながらトップダウン方式で聴覚活用に導く方式をとっている。2002年4月以降24名の重度難聴幼児に人工内耳を装着させ, その後の経過を含めて, この作業を行っていく上でのコーディネーターを中心としたチーム作り, 並びに人工内耳の適応基準について, 我々独自の方法論を述べた。

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文字の早期導入の金沢方式とは異なり人工内耳装用児も手話や指文字の早期導入の必要性を述べているが聴覚障害児が文字と指文字をどのように区別しているかはまだ分からないな。 J-STAGE Articles - 我々の臨床に於ける幼児の人工内耳適応の考え方と療育指導の方法論について https://t.co/buPf3p6RgJ

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