著者
佐々木 雄一 佐々木 祐典 佐々木 優子 中崎 公仁 岡 真一 浪岡 隆洋 浪岡 愛 柿澤 雅史 本望 修
出版者
日本脳循環代謝学会
雑誌
脳循環代謝(日本脳循環代謝学会機関誌) (ISSN:09159401)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.281-289, 2017 (Released:2017-08-25)
参考文献数
20
被引用文献数
1

脳梗塞は本邦における要介護者の原因疾患第1位であり,新しい治療法の開発が望まれてきた.我々は骨髄間葉系幹細胞(mesenchymal stem cell: MSC)の移植が,脳梗塞を含む神経疾患に対して治療効果を発揮することを報告してきた.現在,基礎・臨床研究の良好な結果を受けて,自己培養MSCの静脈投与による医師主導治験を,脳梗塞および脊髄損傷に対して実施している.MSC移植の治療効果によって,失われた運動・感覚機能が回復する過程には,脳の可塑性の変化が大きく関わっていることが示唆されている.また,我々は実験的脳梗塞モデルに対するMSC移植にリハビリテーションを付加した結果,運動能力のさらなる回復が得られることを報告した.この基礎研究の結果から,MSC治療が臨床で実用化された暁には,再生医療におけるリハビリテーションの役割はますます重要になると考えられる.

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https://t.co/1wrWMGfn3g 骨髄間葉系幹細胞(MSC)の移植が,自己培養MSC 移植の治療効果によって,失われた運動・感覚機能が回復...神経栄養因子による神経保護作用,血管新生作用,神経再生作用など、複合的に作用
@kny1122 @qtTmeFuLuJRyXAT https://t.co/97zuNjtsWS ↑少しズレてるかもしれませんが、札幌医大研究チームの論文です。 https://t.co/9VhvCFbPAu ↑再生医療製品の共同開発メーカー、二プロの社長インタビューです。製造原価3000万!! 一般的な治療法になるまでは、もうしばらくかかりますかねぇ。。
実験的脳梗塞に対する骨髄間葉系幹細胞移植とリハビリテーションの併用による治療効果 浪岡 愛, 柿澤 雅史, 本望 修ほか 脳循環代謝 / 28 巻 (2016-2017) 2 号p. 281-289 https://t.co/EtZAD6hM55

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