著者
岡野 邦夫 松尾 喜義 近藤 貞昭
出版者
Japanese Society of Tea Science and Technology
雑誌
茶業研究報告 (ISSN:03666190)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.95, pp.16-23, 2003-06-30 (Released:2009-12-03)
参考文献数
24
被引用文献数
1 2

チャ新芽に蓄積するテアニンの生理的意義を明らかにする目的で,9種類のツバキ属植物から真空吸引法で木部樹液を採取し,遊離アミノ酸組成をHPLC法で分析・比較した。チャ節植物ではグルタミン,テアニン及びアルギニンの3種が主要なアミノ酸であった。一方,ツバキ節,カワリツバキ節及びサザンカ節植物の木部樹液中の主要なアミノ酸はグルタミンとアルギニンの2種であり,有意な量のテアニンは検出できなかった。木部樹液と新芽の遊離アミノ酸組成の比較から,木部樹液中に存在するグルタミンはアミノ酸代謝の前駆物質として働き,テアニンやアルギニンは窒素の移行や貯蔵あるいはアンモニアの解毒形態として機能しているものと考えられた。

言及状況

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2003年 茶研報 ツバキ属植物9種類の木部樹液の主要アミノ酸比較。グルタミンは速やかに使われる前駆物資、テアニン、アルギニンは貯蓄か移行、解毒と推測、とのこと。 「テアニン 根」で検索しました。 https://t.co/B8c23ykRQQ

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