著者
井関 紗代 北神 慎司
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第15回大会
巻号頁・発行日
pp.115, 2017 (Released:2017-10-16)

ただ商品を触るだけで,自分の物であるかのような感覚(所有感)が生じることがわかっている. 本研究では,商品を触るイメージをするだけで,所有感が高まり,その結果,商品に支払ってもよい金額(支払意思額)も高まるのか検討した. さらに,エフェクタンス動機づけが,触るイメージの効果に及ぼす影響についても検証した. エフェクタンス動機づけとは,環境をコントロールしたいと動機づけられることであり,所有感を抱くことは,そのコントロール欲求を満たすことにつながると考えられる.結果として,触るイメージをすると支払意思額が高まり,その効果は,商品に対する所有感を完全媒介していることが示された.さらに,エフェクタンス動機づけが高まると,所有感が高まり,支払意思額に影響を及ぼすことも確認された. よって,マーケティングにおいて,触るイメージの想起やエフェクタンス動機づけを高めることが有益であると考えられる.

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ライカSL初めて触ったとき2日苛まれたからね ―商品を触るイメージとエフェクタンス動機づけが支払意思額に及ぼす影響の検討― https://t.co/YKeTADcsm5

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