著者
河原 哲雄
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第17回大会
巻号頁・発行日
pp.133, 2019 (Released:2019-10-28)

あいまいな対応関係を含む複数回の経験を総合することで単語と参照対象の対応関係を学習する交差状況学習(cross-situational learning)によって,個物とカテゴリという複数の階層のラベルが同時に学習可能であることを示したChen,Zhang&Yu(2018)の実験結果について,日本語話者による追試を試みた。また,交差状況学習を通じて単語と参照対象の間の対称性が学習されるかどうかを新たに検証した。ひらがな3文字の新奇語を単語刺激(音声呈示と視覚呈示),カップなどの日常的概念(4カテゴリ×4個物)の画像を参照対象とし,1回の経験で3つずつ単語と画像を呈示する設定で実験を実施したところ,複数階層ラベルの学習,対称性の学習とも実験参加者全体では確認されなかった。日本語使用による課題負荷の高さや,異なる学習方略を用いる実験参加者の混在などの可能性を検討することが今後の課題である。

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