著者
大津 晃
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.101, no.11, pp.1291, 1991 (Released:2014-08-11)

チメロサール皮膚炎の13例を検討し,その抗原決定基による分類は,チオサリチル酸(S群)8名,チメロサール(T群)3名,水銀系(H群)1名,チオサリチル酸と水銀(HS群)1名であった.チオサリチル酸感作高度例にピロキシカムの光貼布試験以外に貼布試験も陽性となるものが存在した.254名の外来患者についてチメロサール感作基による分類を試み,同時にピロキシカム光貼布試験を検討したところ,70名のチメロサール貼布試験陽性者を認め,その構成は,S群17名,HS群4名,H群37名,T群12名であった.ピロキシカム光貼布試験陽性者はチオサリチル酸陽性群(S+HS群)21名中13名に認められた.ピロキシカム光線過敏症はチメロサール皮膚炎の42.8%に発生する可能性があることを示した.またチメロサールの陽性率および貼布試験の施行方法の問題点について述べた.

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