著者
山下 恵理 熊谷 修 青木 清
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.73, no.1, pp.2-7, 2015 (Released:2015-03-29)
参考文献数
25
被引用文献数
1 1

【目的】青年期において,食生活と精神的健康度の関係を示した疫学データは十分でない。本研究では,大学生の食品摂取パタンを抽出し,精神的健康度との関係を明らかにする。【方法】大学生男女計269人(男性80人,女性189人)を対象に食品群別摂取頻度調査,精神的健康度,生活習慣で構成した自記式質問紙による調査を実施した。食品摂取パタンは,食品群別摂取頻度調査を基に,因子分析を試行した。また,食品摂取パタンと精神的健康度との関係を明らかにするために重回帰分析を行った。【結果】因子分析の結果,食品摂取パタンとして「副食に植物性食品を高頻度に摂取するパタン」,「肉類,卵,油脂類,いも類を高頻度に摂取するパタン」,「主食の摂取パタン」が抽出された。重回帰分析の結果,「肉類,卵,油脂類,いも類を高頻度に摂取するパタン」とGHQの総合得点及びうつ傾向との間に有意な負の関係が認められた。【結論】大学生において,肉類,卵,油脂類,いも類を高頻度に摂取する食品摂取パタンを有する者は,うつ傾向が低いことが示された。

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