著者
大江 知之
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.134, no.6, pp.338-341, 2009 (Released:2009-12-14)
参考文献数
7
被引用文献数
2 2

医薬品の代謝過程で生成する反応性代謝物は数々の毒性の原因になると考えられており,製薬企業にとってそうしたリスクのある化合物は,創薬段階においてできる限り排除しておきたいものの1つである.最近,多くの企業で,探索段階の比較的初期から,“反応性代謝物の回避”というものを意識して化合物の誘導化を行っている.共有結合性試験やトラッピング試験と呼ばれる評価法などがあるが,これらは毒性予測という観点からはまだ不十分なものである一方で,医薬品候補の優先順位付けという観点からは有用である.メディシナルケミストと協力して,より毒性リスクの低い候補品を選択することが,探索薬物動態研究者の使命である.

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#参考_医薬翻訳 #useful_reference 化合物を医薬品にするために必要な薬物動態試験(その 3)代謝⑧:反応性代謝物とその評価 /大江 知之 [日薬理誌(Folia Pharmacol. Jpn.)134,338~341(2009)] https://t.co/xtTiq1Bjkc

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