著者
山岸 明彦
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集 2010年度日本地球化学会第57回年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.172, 2010 (Released:2010-08-30)

一般に生命の起原は地球と考えられているが、古くから生命は宇宙を移動するという仮説が提案されている。この仮説は「パンスペルミア仮説」とよばれている。この仮説は、それでは地球外でどのように生命が誕生したのかという点には答えないため、その意義については疑問も多かった。また、長らくその検証手段が無かった。しかし最近、この仮説の検証するための実験が欧米を中心に進んでいる。すなわち、生物が惑星間を移動する過程で生存可能かどうかを試す実験が行われている。日本のアストロバイオロジーの研究者グループでは「たんぽぽ計画」という計画を計画している。この計画では、国際宇宙ステーションで微粒子を採集し、その中に微生物がいるかどうかを調査する。また、微生物を宇宙環境に曝露して生存の可能性を探査する。さらに、火星の研究が進み、火星には今も水(氷)が大量に残されていることが明らかになっている。さらに、メタンの発生が検出されている。現在計画中の火星探査計画MELOSの一部として生命探査を検討している。これらの現状を紹介する。

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