著者
鹿野 和彦
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.124, no.10, pp.781-803, 2018-10-15 (Released:2019-01-24)
参考文献数
152
被引用文献数
22 27

グリーンタフは主に本州の日本海沿岸に沿って分布する火山岩主体の地層群で,最近明らかになってきた特徴的な岩相の時空分布に基づけば,下位から順に上部始新統~下部漸新統(44~28Ma),上部漸新統(28~23Ma),下部中新統下部(23~20Ma),下部中新統中部(20~18Ma),下部中新統上部(18~15.3Ma),中部中新統下部(15.3~12.3Ma)に区分できる.これらの層序単元は,1)陸弧内リフティング,2)リフティングと火山活動を伴う地殻のドーム状隆起,3)背弧盆の拡大とリフティングの周辺地域への伝播,4)背弧盆拡大とリフティングの急速な進展,背弧側への暖流の本格的流入,5)日本海東縁での急激なリフティングと日本海盆などにおける熱的沈降の始まり,6)フィリピン海プレートの衝突と沈みこみ,火山前線の太平洋岸への移動,短縮変形の始まりを反映している.

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MWSさんが出していた緑色の粒子は海緑石なのか!なぜに日本海側だけで海緑石が出るのかと思って調べたら、日本海拡大時の海水準や海流の変動などとの関係を示唆した論文を見つけた。はえー勉強になるなぁ。。。 https://t.co/OZwAqvyIzE

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