著者
明治大学 中林真理子ゼミナール
出版者
公益財団法人 損害保険事業総合研究所
雑誌
損害保険研究 (ISSN:02876337)
巻号頁・発行日
vol.78, no.2, pp.233-247, 2016 (Released:2019-04-05)
参考文献数
7

近年,日本ではテレマティクス保険が注目を集めている。テレマティクス保険は保険料算出に運転技術や走行距離を用いることで,現状の自動車保険よりもさらに個々の運転者の事故リスクに見合った保険料の設定が可能となると考えられる。この保険が日本の自動車保険制度に加わった際には,有用性のあるものとなり得るのかについて,警察庁による事故統計や,実際にテレマティクス機器を用いた走行実験を基に検証した。そしてリスク細分型保険の是非と今後の技術的な発展可能性について考察した結果,テレマティクス機器の更なる発展的な活用に期待は持てないものの,統計をさらに多く取り,多くのデータを用いて妥当性のある制度設計を検討していくことは,自動車保険のより精緻化された制度設計の前提条件となるだろうという結論を得た。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

<寄稿(RIS 2015優秀論文)> 日本の自動車保険のテレマティクス化 —リスク細分型保険の是非— https://t.co/a63vO2Jcxa

収集済み URL リスト