著者
宮脇 裕 山本 大誠
出版者
日本ヘルスプロモーション理学療法学会
雑誌
ヘルスプロモーション理学療法研究 (ISSN:21863741)
巻号頁・発行日
vol.7, no.4, pp.177-183, 2018-01-31 (Released:2018-02-23)
参考文献数
27

他者運動の観察による運動の共鳴は,自身の運動経験から影響を受けるが,非生物学的な動きの観察における運動経験の影響は明らかではない。そこで非生物学的な動きを観察対象とし,運動経験が運動共鳴に及ぼす影響を検証した。対象者は,非生物学的な動きである視覚刺激(三角形)の周期的な垂直運動を観察しながら,腕の周期的な水平運動を実施した。水平運動が垂直方向にどの程度ばらついたかを運動共鳴の指標とした。測定間に,対象者は運動経験として垂直運動を実施した。結果は,対象者の運動は何も観察せずに水平運動を実施したときと比べて,三角形の垂直運動の観察により有意に垂直方向にばらついた。運動経験の前後では,共鳴の程度に有意差を認めなかった。運動制御は非生物から影響を受けている可能性が示唆された。運動経験は,観察対象との運動方向の一致のみでは,その後の運動共鳴に影響を及ぼさないことが示唆された。

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non-biological motion の観察が運動制御に及ぼす影響: 運動共鳴と運動経験の関係性についての検討 https://t.co/e0EK7JO7J9

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