著者
周 燕飛
出版者
公益財団法人 医療科学研究所
雑誌
医療と社会 (ISSN:09169202)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.119-134, 2019-05-24 (Released:2019-06-05)
参考文献数
28
被引用文献数
1

本研究は,母親による児童虐待の発生要因について,子育て世帯に対する大規模調査データを用いて分析を行った。その結果,児童虐待が発生する背景には,母親の病理的要因のみならず,経済環境と社会環境も影響していることが分かった。具体的には,母親が健康不良,うつ傾向,DV被害者といった病理的特徴を持つ場合や,貧困など経済状況の厳しい場合,周囲から十分な育児支援を得られない場合に,虐待確率が高い。いずれの種別の児童虐待についても,健康不良,メンタルヘルスの問題,未成年期の虐待経験など,母親自身の病理的要因の影響が確認される。一方,経済環境と社会環境の影響は,虐待の種別により若干の違いが見られる。「身体的虐待」は,貧困家庭というよりも,多子家庭で生じやすい。「育児放棄」は,低出生体重児のいる家庭やひとり親家庭で発生する確率が比較的高い。

言及状況

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@clockworkmayuge この論文、読みましたけどなかなか面白い視点ですね! 「母親による児童虐待の発生要因に関する実証分析」 https://t.co/glurCKTZs7 https://t.co/B6Jce0nsht
虐待について、こういう形で分析しているのはあまりないような気がする。今まで言われていたことと結論は同じだけど。面白い。 「母親による児童虐待の発生要因に関する実証分析」 https://t.co/5zJZzj5gwF

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