著者
佐々木 章
出版者
岩手医学会
雑誌
岩手医学雑誌 (ISSN:00213284)
巻号頁・発行日
vol.70, no.6, pp.189-196, 2019 (Released:2019-03-31)
参考文献数
26

肥満外科手術は, 長期的な体重減少の維持と肥満関連健康障害の改善が内科治療に比べて優れていることが高いエビデンスレベルで証明され,最近では代謝疾患が術後早期に改善することから,メタボリックサージェリー(代謝改善手術)として注目されている.この背景から,米国糖尿病学会のガイドライン2017年板では,2型糖尿病に対する治療において,BMI≧37.5 kg/m2のアジア人では血糖コントロールに関わらず,BMI≧32.5 kg/m2では血糖コントロールが不良な患者に対してメタボリックサージェリーが推奨された.わが国のメタボリックサージェリーの多施設共同研究では,術後3年の糖尿病寛解率は78%と海外よりも良好な成績であるが, 長期成績の検討が課題である.メタボリックサージェリーの糖尿病に対する効果発現の機序については明確となってはいないが,消化管ホルモン,アディポカイン,胆汁酸シグナル,腸内細菌, 臓器連関などの関与が報告されている.

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@gUurQgHfVZAC0n1 同施設内で肥満手術してます。1kgでも減らしたいので術直前までオゼンピック使ってます。術後は流動食になるのでGLP1RA中止、プロトコルはないですが術前の2型糖尿病寛解予測(ABCDスコア)が高ければ一旦薬やめてます。参考にどうぞ。 https://t.co/8js2TuRskz
@a_quack_doctor 変わったかもしれませんが保険適応の施設認定を取るのに5例必要で、なかなかハードル高しなんです。やれる施設がまず少ない。 https://t.co/BlAHFvbDCi

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