著者
横山 亜紀子 横山 潤
出版者
公益財団法人 宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団
雑誌
伊豆沼・内沼研究報告 (ISSN:18819559)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.25-30, 2009 (Released:2017-11-10)
参考文献数
12

伊豆沼の砂泥サンプルを実験室内で静置したところヒカリモが発生した.光学顕微鏡による形態観察の結果,黄金色藻特有の色調をもった浮遊相細胞と,長短2本の鞭毛をもつ遊泳細胞を確認した.遊泳細胞を単離培養し,詳細な形態観察を行なった結果,本藻は葉緑体に半埋没するピレノイドをもっていた.これらの形態的特徴はChromophyton vischeri (=Ochromonas vischeri ) と一致した.単離培養株から18SrRNA遺伝子の塩基配列を決定し,既報配列と比較したところ,C. cf. rosanofii CCMP2751株と99.9%の相同性を持つことがわかった.自然状態での発生ではないものの,伊豆沼は現在報告されているヒカリモの発生地の中では最北限となる.

言及状況

外部データベース (DOI)

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ヒカリモが生息する水質環境の研究 茨城県立日立第一高等学校 生物部 https://t.co/XJIRnkRzp6 伊豆沼の底泥から発生したヒカリモ(黄金色藻綱) 横山亜紀子1*・横山 潤2 https://t.co/kGA8w8BfQx

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