著者
横大道 聡
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.118-131, 2018 (Released:2021-07-16)

現行法上,NPO法人に対しては「政治活動」を制限する規定が置かれ,公益社団法人については公益性審査に際して「政治活動」を行う団体であるかが審査されている。これら団体による「政治活動」の制限に対して,憲法学はほとんど関心を示してこなかった。その最大の理由は,法人格の取得が一般社団法人制度によって担保されているため,何らかの利益を伴う法人格については,それを付与しなくとも憲法上の問題とはならないという思考にあるように見受けられる。しかし,他の法人格と別異取扱いをする合理的理由がなければ憲法14条1項の問題になりうるし,それら法人による政治活動を広く制限することは憲法21条1項で保障される結社の自由の客観的・社会的価値を損なわせることになる。そのような視点から,憲法上の問題として検討していくことが求められる。

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@jubilee0710 経団連の政治献金の原資ってなんですか? そもそも、政治活動していいのかな?と思って検索してたら知りたいことからズレてるんですけど、こんなん見つけました。「自然人ではない法人の政治活動について憲法の観点から検討する必要がある」 https://t.co/jCpLsSDep9
@dmap @tomoak1n @echonewsjp @himasoraakane 一般社団法人の政治活動について調べたのですが、現状明確な規定が無いようです‥。では何やってもいいか?は議論になって、法人の政治活動に関する論文がありました。 https://t.co/OlJOKQbTDw
「法人」の「政治活動」の自由・再考 公益社団法人・NPO法人の場合 https://t.co/MBeDtkRdzq

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