著者
水門 善之 内山 朋規
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学 (ISSN:21853568)
巻号頁・発行日
vol.12, no.Special_issue, pp.S49-S52, 2019 (Released:2020-03-17)
参考文献数
5

本研究では,金融市場で取引されるインフレーションスワップ(以下,インフレスワップ)のレートに注目することで,市場参加者の“インフレ期待(インフレ予想,Inflation Expectations)”の計測を行った.日本では,2019年10月に消費税率の8%から10%への引き上げが予定されていることから,現在(2019年7月),金融市場で織り込まれているインフレ期待には,消費増税の影響が反映されている.この点を踏まえ,本研究では,増税の織り込みの影響を除去することで,インフレ期待部分の抽出を行った.加えて,インフレ期待の形成過程を考察するため,市場のインフレ期待と連動性の高いQUICK短観のインフレ期待(見通し)の,調査データを用いて期待の頻度分布の検証を行った.結果,平均値として定義される人々の期待インフレ率の変化を主導していたのは,インフレ期待の分布において,相対的に高いインフレ期待を抱いていた層であることが確認された.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 1 favorites)

@otis_lives_here @cargojp インフレ率は期待値で見るべきなんだと思います。 すると、レイさんのグラフほどのスパイクはないかと。 まあ、いずれにしても十分に低いので当面は仰る通り、相関とかいう問題ではなさそう。 https://t.co/5HFxMLeZ2O https://t.co/TI3xl42OaJ

収集済み URL リスト