著者
下鶴 幸宏 中野 正博
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.149-158, 2008-10-05 (Released:2017-09-04)
参考文献数
5
被引用文献数
1

講義を行っている教員方は後方の座席にいる人ほど「集中力がない」、「やる気が感じられない」と言われることをよく耳にする。一般的に前方の座席の学生は学習意欲が高く、後方の座席の学生は学習意欲が低いと言えるのであろうか.そこで、勉学意識と座席の位置には何らか因果関係があるのかを確かめるために質問紙調査を行い、統計学的に調査し、数量的に比較した.その結果、座席が前方の学生は、座席が後方の学生よりも学習意欲が高く、講義中も講義に関係した私語が多く、講義にも関心を持って取り組んでいる学生が多い.しかし、学習意欲が高いものの、講義のために予習や復習をするといった事前学習を行う学生が少なく、講義に取り組む姿勢があまりできていない.一方、座席が後方の学生は、講義には上の空の学生が多く、講義時間を退屈に感じたり、講義時間を過ぎて講義室に入室してきたり、教員に対して厳しい評価を行っている学生が多いことかわかった.また、現在着いている座席の位置は、学生自らが希望している座席であり、入学してからは座席が固定されていて、講義の度に座席移動は行っていないことがわかった.

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@hito_shizuoka こういう研究、あります! https://t.co/4Fi5yKl2MI
最近、この論文が「不真面目学生あるある」としてよく授業で紹介されるけど、「後ろに座る学生が不真面目である可能性が、前に座っている学生よりも有意に高い」だけであって、「後ろに座る学生がみんな不真面目」とか「前に座れば真面目」とかではないんだよな https://t.co/RnLj47SrgE
因子分析もできそうだよな https://t.co/RnLj47SrgE

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