著者
田口 隆信
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.109, no.8, pp.550-556, 2014 (Released:2018-03-15)
参考文献数
5

上槽工程は省力化装置がなかなか普及せず依然として労力を必要とするとともに,最終の酒造工程として製品の品質に悪影響を及ぼさないように注意が必要な工程でもある。ここで紹介される上槽方法は,従来の方法と発想が異なり品質面を重視し完全に搾りきることを目指さない高級酒に特化した方法である。この方法によれば,同じように搾りきらない上槽方法である「袋吊り法」と同等の品質の上槽酒をより少ない労力で得ることができる。さらに,洗浄が容易なステンレス製の機器を使用するため,気を付けて洗浄などの管理を行えば特別なノウハウがなくても汚染により酒質を劣化させることはない。現状では「袋吊り法」より機器の導入費用は嵩むとはいえ既に10台以上の装置が稼働中とのことであり注目に値する上槽方法といえる。

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@tastetrans @Jim_D_Rion I felt sure I remembered reading something about this and... https://t.co/NUYJPqnLOq It was in the Japanese Brewing Soc Journal! Not sure if this is the same centrifuge, but it looks like shifting labour elsewhere in workflow might reduce work complexity and save cash for them
@RuvieJewel 遠心分離の酒糟を原料につかってるんですね。 醪を遠心分離で絞ると清酒と酒粕層に分かれるのですが、この酒粕の上部(下図の糊層)がクリーム状のペーストで独特の風味があります。有効利用されてますねー

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