著者
岡崎 直人 下田 雅彦
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.103, no.7, pp.532-541, 2008-07-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
37
被引用文献数
1 1

今から500有余年前にアジア大陸から日本に伝来した焼酎の元祖は,「大陸型」の製造技術で造られた蒸留酒であった。その後, 焼酎は清酒醸造技術の導入をはじめ, 独自の技術改良を重ねて「日本型」の焼酎製造技術を築き上げ, 今や日本の伝統的蒸留酒へと進化した。本解説では, 麦焼酎技術の歩みについて, 原料大麦の水田裏作による二毛作栽培の特徴, 壱岐の伝統的麦焼酎の技術変遷と壱岐以外の新タイプ麦焼酎との比較考察, 麦焼酎に特有な製造技術として大麦の原料処理と製麹に関する技術の歩みを紹介する。さらに, わが国特有の麹に基づく伝統技術の継承と新しい技術の調和のうえに多様な「個性」を創出するとともに, 日本独自の名称表記「焼酎」を世界に発信するなど, 今後の課題についても展望していただいた。

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