著者
園田 順彦
出版者
日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.9, pp.644-649, 2017 (Released:2017-09-26)
参考文献数
11

グリオーマの病理組織学診断は, あくまでもWHO2007までは形態学的診断に基づいており, 決して分子生物学的診断が最終診断に必須なものではなかった. 今回のWHO2016は形態学的診断と分子生物学的診断を合わせて統合的な診断を行うというものである. 対象疾患は今回の改訂ではdiffuse gliomaと胎児性腫瘍に限られており, まだ, いくつかの細かい問題はあるが, 100年にもわたる中枢神経系腫瘍の形態学的病理診断から, WHO2016は大きく舵を切ったといえる.

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