著者
石川 和江 藤原 宏子 鍵谷 方子
出版者
日本心身健康科学会
雑誌
心身健康科学 (ISSN:18826881)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.14-27, 2022 (Released:2022-02-25)
参考文献数
48

慢性ストレスによる負の情動はテロメアの短縮(細胞老化の指標)と関連する.健常な女子学生を対象に,コーヒーの香りによるストレス緩和効果をテロメア長に注目して検討した.心理社会的ストレス負荷実験では,負荷時にコーヒーの香りを呈示した群(n=15)としなかった群(n=15)の両群において,負荷前に比べ,負荷後に不安得点が有意に増加したが,両群の間に有意な差は認められなかった.一方,コーヒー呈示群でのみ,コーヒーの香りの主観評定と不安得点に負の相関がみられた.さらに,コーヒー習慣のある17名で,テロメア長を目的変数として重回帰分析を行ったところ,関連を示した項目はコーヒーの香りの快・不快度と覚醒度であった.以上により,コーヒーの香りの主観評定と不安には関連があること,習慣的にコーヒーを飲む人において,香りによる快や覚醒とテロメア長に関連があることが示された.

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https://t.co/10HIcg1rpH コーヒー好きには嬉しい報告ですね。まぁ、私はおっさんなんですけどね...
後で読む 「女子学生によるコーヒーの香りの主観評定は心理社会的ストレス下の不安およびテロメア長と関連する」 https://t.co/b2mUaGFps0

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