著者
東原 和成
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.111, no.6, pp.475-480, 2008 (Released:2009-08-01)
参考文献数
18
被引用文献数
2 1

生物が匂いを感知するメカニズムは, 嗅覚受容体の発見以来, 嗅神経細胞レベル, 嗅球レベル, 高次脳レベルでの解析が進み, ほぼ全貌が明らかになってきたと考えられている. しかし, 一方で, pptレベルでの匂いの感度と嗅覚受容体の閾値には矛盾があるなどの問題も残されている. また, 基礎学術知見は蓄積されてきている一方で, 産業界や臨床医学現場に役立つ応用科学面の嗅覚研究は若干注目度が低い. 本稿では, 嗅覚受容体遺伝子発見以来の歴史をふまえて, 筆者らの最近の研究から, 特に匂いの閾値の問題と嗅粘液の重要性についての知見を紹介したい.

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珈琲の香り(鼻先から入ってくる香り)は好きだけど味は美味しいと思ったことがない問題。 人は「食べる」とき二つの経路(鼻先と鼻奥)で香りを感じるが、食べ物を食べて「美味しい」と思うのはかなりの部分が鼻奥に由来してるっての関係してそう p4 「そして脳へ」のところ参照 https://t.co/RHfLQrBpLK

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