著者
Kotaro Ichikawa
出版者
Japanese Association for Acute Medicine
雑誌
Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.10, pp.651-660, 2002-10-15 (Released:2009-03-27)
参考文献数
27
被引用文献数
1 2

わが国の小児救急医療はこの数年,その体制を中心に社会問題化してきた。そこには初期患者の地域基幹病院集中による勤務医の過労働などに代表される医療者側からの問題と,少子化や核家族化など社会構造変化に伴う完結医療等への要望の強さなどに代表される受療者側からの問題の2点がある。さらに,この小児救急医療の社会問題化の背景には小児医療の不採算性と小児科医不足および子どもの健全育成に対する社会意識の希薄性という3つの現実があり,これらが複雑に交錯して種々の問題となっている。この現状を把握し,よりよい理想的な小児救急医療の再構築のための検討を早急に行う必要があるが,これらの解決には行政および医療機関そして国民総意の小児救急医療の改善への努力が必要不可欠である。

言及状況

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15年前から状況はほとんど変わっていない。成功事例は数少ない。 ;小児救急医療の現状に関する問題点 と その解決に向けての提案 市川光太郎 (日救急 医会誌 2002; 13: 651-60) https://t.co/QwmbbHFcqS

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