著者
竹林 由武
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
認知行動療法研究 (ISSN:24339075)
巻号頁・発行日
pp.21-024, (Released:2022-05-31)
参考文献数
24

シングルケース実験デザイン(single-case experimental design: SCED)は、個人や集団に実施した介入の有効性評価に用いられる研究デザインの一つである。本稿では、SCEDの代表的な有効性評価法である視覚分析の概要と信頼性に関する問題を述べたうえで、視覚分析を補助する代表的な方法を解説する。具体的には、視覚補助を用いて構造化された視覚分析手法と統計指標を用いた方法について述べる。個人内効果の統計指標は、重複率に基づくTau系指標、フェーズ間の平均値差や対数反応比、回帰モデルに基づく方法を紹介する。個人間効果の統計指標として、階層線形モデルに基づく個人間標準平均値差や個人内効果指標のメタ分析的な統合手法を紹介する。最後に多様な統計指標から適切なものを選択するための指針を議論し、視覚分析と統計指標を簡便に算出できるソフトウェアやウェブアプリを紹介する。

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フリーランスの方の介入研究をやりたくて、シングルケース実験デザインがいい気がしてる。いつもお世話になっております。 https://t.co/qTtcO3AjZv
『認知行動療法研究』特集号「認知行動療法研究の新時代を切り開く研究法」の最後の論文が早期公開されました!!! 竹林さんによる「認知行動療法研究シングルケース実験デザインにおける介入の有効性評価」です!事例研究をなさっている方に読んでいただけたら幸いです〜 https://t.co/jVRrZbLifG

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