- 著者
-
松原 達哉
- 出版者
- 一般社団法人 日本教育心理学会
- 雑誌
- 教育心理学研究 (ISSN:00215015)
- 巻号頁・発行日
- vol.14, no.1, pp.37-44, 1966-03-31 (Released:2013-02-19)
- 参考文献数
- 16
- 被引用文献数
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子どもの就学は, おおまかに6才といわれるが, しかし, 誕生日の違いで, 実際に入学する年令は異なっている。ある子どもは6才0か月で, 他の子どもは6才11月で小学校1年生になる。そこで, 本研究では, 子どもを年少児群・中間児群・年長兜群の3群にわけ, 学力・体位・欠席日数「指導性について縦断的に比較検討した。年少児群は, 6才0~1か月, 中間児群は, 6才5~6か月, 年長児群は, 6才10~11か月で入学するものである。結果はつぎのようである。1. 国語, 社会, 算数, 理科などの知的教科は, 平均しで2~3年間年長児群の方が年少児群に比較してすぐ, れている。しかし, 3~4年ころからその差異はなくなっている。2. 音楽は1年間, 図工は5年まで, 特に, 体育は, 6年間年長児群が有意にすぐれていることがめだっている。3. 身長・体重・胸囲・座高などの体位は, 男女とも小学1年生から中学3年生まで, 年長児群が年少児群に比較してすぐれている (ただし, 女子の身長, 座高は中学2年生まで) 。中間児群は, 両群の中位を占めて発達している。4. 欠席日数は, 小学1~2年間は年少児群の方にやや多い傾向がある。5. 学校委員およびクラブ活動の委員の人数は, 4年生まで年長児群にやや多い傾向がある。