著者
後藤 崇志 山下 冬華
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.47061, (Released:2023-10-31)
参考文献数
25

本研究では,実際の授業で課された課題に取り組む大学生を対象に調査を行い,解釈レベルの違いと大学生のレポート課題における先延ばしとの関連について,内発的動機づけによる調整効果も含めて検討した.2週間後にレポート課題の提出を控えた大学生に対して,課題への取り掛かりを開始する予定日および完了させる予定日への回答を求めた.締切後に実際に開始・完了させた日を尋ね,予定日からの遅延を先延ばし行動の指標とした.事前に学生に尋ねておいた解釈レベルの違いと内発的動機づけが先延ばし行動を予測するかを検討した.その結果,内発的動機づけが高い学生においては,課題を具体的に解釈しているほど先延ばしをしにくいことが明らかになった.動機づけと解釈レベルの両者に着目した心理プロセスを考察し,先延ばしを抑止するための方法について議論する.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (23 users, 23 posts, 101 favorites)

大学生の課題に対する内発的動機づけ・解釈レベルと先延ばしの関連 https://t.co/sz6nAhrrF5
実際の授業のレポート課題への取り組みを分析し、内発的動機づけが高い大学生では、課題に対する解釈レベルの個人差が課題の開始・完了の先延ばしに関連する(具体的なほど先延ばさない)という結果を得た論文が早期公開されました。https://t.co/MF5r1EpPpq

収集済み URL リスト