著者
中野 有美
出版者
一般社団法人 日本総合病院精神医学会
雑誌
総合病院精神医学 (ISSN:09155872)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.364-369, 2011-10-15 (Released:2015-06-24)
参考文献数
25

妊娠中および妊娠前後,もしくは近々妊娠の可能性がある女性の抑うつ/不安に薬物療法は使用しにくい。したがって,彼女らは認知行動療法を含む精神療法の有用性が高い集団と考えられる。 原因不明の反復流産の患者に対し,産婦人科領域では,簡便な情緒的サポートが患者の抑うつ/不安の軽減のみならず,出産率を向上させるであろう点を指摘している。一方で,それだけでは抑うつ/不安の改善に至らない反復流産の患者には,高強度認知行動療法など時間をかけたマンツーマンの精神的援助が必要となる。本稿では,流産,反復流産の患者の精神疾患罹病率について概観した後,認知行動療法を含む精神的支援について,これまでの調査研究と名古屋市立大学病院での試みをもとに論じた。

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一方、「大うつ病性障害は流産後の10%から50%」という更に遥かに高い確率だという研究報告もあるそう。 流産の可能性って決して低くないのに、「子供を産め産め」とばっかり女性に無責任に言う、自治体や国の議員って何も考えてないんだろうな。 https://t.co/ggUtl6fDzW

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