著者
佐々木 卓代
出版者
日本家族社会学会
雑誌
家族社会学研究 (ISSN:0916328X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.65-77, 2009-04-30 (Released:2010-04-30)
参考文献数
41
被引用文献数
3 3

本研究は,近年における父親の子育て参加推奨の流れと子どもの習い事ブームを背景として,子どもの習い事に対する父親のかかわりが子どもに与える影響を明らかにすることを目的として行った。子どもの習い事経験率一位のスイミングスクールにおいて質問紙を配布し,362組の父親・母親・子どもの三者マッチングデータを得た。これをパス解析した結果,父親の親役割観が高く夫婦協力が大きいほど子どもの習い事に対する父親の意識が高く,父親の意識と母親の夫婦協力が多いほど子どもの習い事に関連した父親の行動が多かった。とりわけ,父親が子どもの習い事に関連した行動をとることが習い事に対する子どもの意識を高め,それが子どもの有能感や自己受容感を高めていた。また,父親とは異なり,母親の夫婦協力は子どもの自己受容感に直接影響していた。よって,夫婦の関係性が父親の子育て参加を促し,子どもの自己受容感を高める重要な要因であることが示唆された。

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「全体的に父親が「一緒に遊ぶ」「趣味を一緒にする」ことが一番子どもに影響がある(石井クンツ, 2007b)ことからも」 佐々木卓代. (2009). 子どもの習い事を媒介とする父親の子育て参加と子どもの自己受容感. 家族社会学研究, 21(1), 65–77. https://t.co/DwF5TbeFRO

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