著者
山内 雅子
出版者
日本音楽教育学会
雑誌
音楽教育学 (ISSN:02896907)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.11-23, 2011 (Released:2017-08-08)
参考文献数
8

平成20年告示の学習指導要領において, 日本の伝統的な歌唱の指導がさらに重視されたものの, 音楽教師の多くが日本の伝統的な歌唱について専門的な知識と技能をもっていないことから, 実践に広がりが見られない。そこで, 一般的な音楽教師が指導可能な長唄の指導法を明らかにすることを目的として, 本研究に取り組んだ。 長唄のスペシャリストによる指導と長唄の経験のない音楽教師による指導の比較を通して, 歌唱の到達度を統計的手法を用いて検証すると共に, スペシャリストの指導と児童の変容の観察を通して, 一般的な音楽教師も適切な音源を用いて, 歌うときの姿勢と発声の仕方についてポイントを押さえた指導を行うことで, 長唄の歌唱表現の指導を行うことができることを明らかにした。また, 五線譜を用いないことの重要性や音源を聴いて作成する歌詞譜の有効性, さらに日頃の合唱指導との関わりについても言及した。

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