著者
澤原 光彦 北村 直也 末光 俊介 青木 省三
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.55, no.12, pp.1353-1359, 2015-12-01 (Released:2017-08-01)

わが国の自殺死亡者は年間3万人を超える事態が1998年から14年間続いた後,2011年から減少に転じ,2014年には25,000人台に減少したが,若年者の自殺死亡率は依然としてきわめて高い水準にあり,15〜39歳までの各年代の死因の第1位を「自殺」が占めている.本稿では,警察庁統計,自殺対策白書,自殺総合対策大綱,各種レビューを参照して,若者の自殺の特徴を紹介した.次いで,学校,地域,救命救急センターで現在行われている自殺防止活動の一部を紹介した.さらに,救命救急センターにおいて自殺企図者に精神科医が対応するときに,注意を要する点を述べた.最後に,思春期・青年期に自殺企図を生じ,そのために筆者が関与した症例のうち代表的な事例3例を提示し,それぞれに短く解説を加え,私見を述べた.

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