著者
深田 真宏 丸山 修一郎 奥本 龍夫 藤井 徹也 金谷 欣明 横山 伸二
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, pp.68-72, 2014 (Released:2014-07-31)
参考文献数
14
被引用文献数
1

自然気胸に対しドレナージを施行後,hypovolemic shockを伴う再膨張性肺水腫(re-expansion pulmonary edema:RPE)を発症した1例を報告する.症例は43歳,男性.右自然気胸に対し発症10日目に胸腔ドレナージ施行.その後大量の泡沫状喀痰を排出し,呼吸循環動態が不安定となった.RPEと診断し,PEEPを付加した人工呼吸器管理を開始した.収縮期血圧60mmHg,心拍数120回/分とショック状態となり,輸液負荷と昇圧剤にて循環管理を行った.シベレスタットナトリウム,ステロイド投与を行い救命することができた.再膨張性肺水腫は気胸のドレナージ後などに起こる重篤な合併症である.呼吸不全に加えhypovolemic shockを伴うこともあり治療には慎重な呼吸循環管理が必要となる.

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