著者
古賀 佳代子
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.4_83-4_93, 2011-09-01 (Released:2016-03-05)
参考文献数
24

水俣病補償制度の申請に至るまでの心理的プロセスを明らかにすることを目的に,水俣病補償制度に認定申請した経験がある者に聴き取り調査を行った。その結果,水俣病補償制度の申請に至るまでの心理的プロセスは,【怒りや不安などの葛藤】【自己実現の模索】【新しい人生に向けての決心】の3つのカテゴリーと8つのサブカテゴリーに分類された。 「申請する」は,ただ単なる補償してほしいという思いだけではなく,そこには,自分のいままでのつらい過去を認め,新しい未来に向けての決意という2つの意味が込められていた。また,「申請する」という行動変容に最も大きく影響していたのは,他者の支援(声かけ)と社会の動き(補償制度)であった。まだ何らかの補償を受けていない方に対して,表面上のみならず内に秘めた思いも汲み取り,その人の方向性を見出すことが保健師には求められる,と示唆を得ることができた。

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@johnfox328 ご紹介をありがとうございます!昼寝猫さんがシェアされていた古賀佳代子さんによる論文https://t.co/TWBFNm0xC8 読んだことがなかったので、勉強になりました。ここで聴き取りの対象になっている緒方正実さんは、それこそ「怒り」を昇華させていった方ですよね。→
PDF長編注意「水俣病補償制度の申請に至るまでの心理的プロセス」─水俣病患者の語りを通して─The Psychological Process Leading to Patient’s Application for Minamata Disease Compensation: A Study through Narrative 古賀佳代子 https://t.co/QfCPf4aMZy

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