著者
廣瀬 宗孝 助永 憲比古 岡野 一郎 岡野 紫 中野 範 恒遠 剛示 棚田 大輔 佐藤 和美 乾 貴絵
出版者
一般社団法人 日本ペインクリニック学会
雑誌
日本ペインクリニック学会誌 (ISSN:13404903)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.507-515, 2016 (Released:2016-11-04)
参考文献数
43

慢性疼痛の発症とその持続には,中枢神経系の神経可塑性が重要であるが,血液における自然免疫の役割も注目されている.このため慢性疼痛の血液マーカーを見つける研究が行われており,脳由来神経栄養因子(brain-derived neurotrophic factor:BDNF)もその候補の一つである.末梢神経が損傷されると,炎症誘発期では中枢神経系のBDNFは増加し,抗炎症期になると低下すると考えられている.中枢神経系のBDNFは血液中に漏出するため,このような中枢神経系におけるBDNFの変化は血液中のBDNF濃度に反映するとの考えがある.しかし,われわれが行った慢性腰痛症患者の臨床研究では,抗炎症反応が増加すると血液細胞のBDNF遺伝子におけるエピジェネティックな変化で血清BDNF値は低下することが明らかとなり,BDNF値の低下と痛み症状の数の増加に相関関係が認められた.慢性疼痛患者の血中BDNF濃度は,その時々の自然免疫状態など他の因子との関係も鑑みることで血液マーカーとなる可能性がある.

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@seashore_8 @withpain_mio 他にもノイロトロピン静注などは炎症を抑制するでしょうし(三羽先生が痛みの無い患者さんによく使われています)、脳のBDNFを増やす効果を報告している論文もあります。たぶん先生方は論文読まれて色々と試行錯誤されていると思います
@Dj4hr9v ミノマイシンは6週間続けるそうです。ノイロトロピン静注は受けられるだけ受けて大丈夫だと思います。 ↓ミノマイシンの論文 https://t.co/SmqheZgemA ノイロトロピン静注がBDNFを増やす↓画像部分 https://t.co/pGdjvjoaht https://t.co/QbVVDWprQW
@0806corona こんばんは。主治医は内科和漢リウマチ科ですが、ノイロトロピンは痛み以外にアレルギー性の痒みにも使われます。一応、主治医に見せたBDNFを増やす、と書かれている日本ペインクリニック学会誌をあげておきますね。 https://t.co/pGdjvj613l
@fuwa_fuwa_ne 日本ペインクリニック学会の学会誌のでした✨✨
@turukame17 丹田呼吸法が脳血流を増やしセロトニンを増やす https://t.co/OmI4n9IXNH 脳血流の低下からミクログリアの活性化 https://t.co/On9dWiAd3A 慢性疼痛とBDNF https://t.co/pGdjvj613l
兵庫医科大学麻酔科学 廣瀬宗孝先生ら #神経損傷 により発生する #自己抗原で活性化された #CD4 +T細胞や #単球 が #BDNF を産生する https://t.co/42ErOUV8wf ことからBDNF は #慢性疼痛 の #神経免疫相互作用 に関わっている可能性 引用元 https://t.co/J7hWKtJB62 #BDNF #CD4T細胞 #神経障害性疼痛 https://t.co/FvitQTWz06 https://t.co/CylJ5bAegP
#慢性疼痛 における #血液中の脳由来神経栄養因子 #BDNF の役割 兵庫医科大学病院麻酔科 #廣瀬宗孝先生 助永憲比古先生 岡野 紫先生 中野 範先生 恒遠剛示先生 棚田大輔先生 佐藤和美先生 乾 貴絵先生 国立循環器病研究センター研究所生化学部 岡野一郎先生 https://t.co/J7hWKtJB62 #CD4 #BDNF https://t.co/nMJgLq9Bi5
#線維筋痛症 廣瀬宗孝先生 本研究では、#FM および対照を有する患者における #血漿BDNF レベルを評価した。血漿BDNFは、FMを有する30人の女性患者および酵素イムノアッセイを用いて30人の健康な年齢および性別が一致したボランティアから測定した。 →続く 引用元 https://t.co/J7hWKtJB62 https://t.co/jAOO5zy9v6
←続き 廣瀬宗孝先生ら 抗炎症反応の増加 血液細胞の #BDNF遺伝子 におけるエピジェネティックな変化で #血清BDNF値 は低下 #BDNF値の低下 と #痛み症状の数の増加 に相関関係 その時々の #自然免疫状態 など他の因子との関係も鑑みると #血液マーカー となる可能性 引用元 https://t.co/J7hWKtJB62 https://t.co/4oZujDIF9E
#慢性疼痛 における #血液中の脳由来神経栄養因子 #BDNF の役割 兵庫医科大学麻酔科学・疼痛制御科学講座 廣瀬宗孝先生 助永憲比古先生 岡野紫先生 中野範先生 恒遠剛示先生 棚田大輔先生 佐藤和美先生 乾貴絵先生 国立循環器病研究センター研究所生化学部 岡野一郎先生 https://t.co/J7hWKtJB62
抗炎症反応の増加で血液細胞の #BDNF遺伝子 におけるエピジェネティックな変化で #血清BDNF値 は低下 #BDNF値の低下 と #痛み 症状数の増加に相関関係 #慢性疼痛 患者の #血中BDNF濃度 はその時々の #自然免疫状態 等他因子との関係も鑑み #血液マーカー となる可能性 引用元 https://t.co/97PaEB5OxX https://t.co/cntdCWo0qr
脳内免疫担当細胞 #ミクログリア を主軸とする #慢性難治性疼痛 発症メカニズムの解明 https://t.co/FpWHxBtA17 慢性疼痛における血液中の #脳由来神経栄養因子 #BDNF の役割 https://t.co/bBeqrvleEp #Neurological disorders pain #Chronic intractable pain #Microglia #Glial cells https://t.co/Dfb6IwO470

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