著者
山本 順一
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.78-83, 2016-02-01 (Released:2016-04-01)

本稿は,OCLCの「世界図書館統計」やアメリカ連邦政府の労働統計局の統計,そして博物館・図書館サービス機構(Institute of Museum and Library Services)の『アメリカの公共図書館調査 2012会計年度』とピュー調査研究センター(Pew Research Center)が2013年に公表した『デジタル時代における図書館サービス』等を用いてアメリカ公共図書館の実態を数値で明らかにしつつ,21世紀の専門職ライブラリアンに求められる知識とスキルを確認しようとし,日本の公共図書館界の現実と重ね合わせ,「図書館の設置及び運営上の望ましい基準」(平成24年12月19日文部科学省告示第172号)が提示する基本的方向性と一致することを確認しながら,日本にはアメリカのような(専門職)ライブラリアンの知識とスキルを育て,専門職を活かす社会の仕組みが十分には整っていないことを指摘し,このままでは日本の公共図書館総体の近未来が決して明るいものではないことを述べた。

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アメリカで言う「図書館に行け!」は日本との状況の違いを踏まえた方が良さそう。市民一人あたりの予算が3倍とか(2012年時点)、職員の給与も大違いとか(そもそもアメリカの司書は図書館学修士が普通、博士もいる)。 https://t.co/ImhfXsdx93

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