著者
吉崎 正憲
出版者
(公社)日本気象学会
雑誌
気象集誌. 第2輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.548-559, 1979 (Released:2007-10-19)
参考文献数
13
被引用文献数
3

振幅方程式を用いて,カーブした温度分布を持ち,しかもシアのある流れのある流体中に実現する対流セルの形状を調べた.温度分布の一次関数からのずれとシア流の強さ,および系のレーリー数の臨界値からのずれをパラメータとして,定常解を求めてその安定性を調べた.系のレーリー数のカーブした温度分布に対する臨界値からのずれを(ΔR)*とすると,次の事が明らかになった.(1)シアが弱い場合,2次元ロールは(ΔR)*が限られた領域でのみ不安定で存在しない.しかし,シアがある値以上強くなると,ロール解は(ΔR)*が正の領域で常に安定に存在する.(2)シアがない時に六角形セルに帰着する解は,シアが強まるにつれて,シアの方向に伸びたセルに変形してゆく.そしてシアがある値以上になると,この解は安定に存在しなくなる.

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メモ:ローカル気象学(浅井冨雄 著)は,吉崎(1979)を引用している.これは(おそらく),Yoshizaki (1979, JMSJ)のこと.https://t.co/q3MCR1SxQV Part Iとあるが,Part IIは存在しないみたいね. @arakencloud

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