- 著者
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矢野 雅文
- 出版者
- 日本神経回路学会
- 雑誌
- 日本神経回路学会誌 (ISSN:1340766X)
- 巻号頁・発行日
- vol.20, no.1, pp.42-47, 2013-03-05 (Released:2013-05-17)
- 参考文献数
- 7
- 被引用文献数
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新規環境·新規タスクに対する即興的な運動パターンを生成できる能力を得たことが,哺乳類が恐竜や爬虫類に代わって天下を取ったのだとNicholai A. Bernsteinは,著書「デクステリティ巧みさとその発達」で述べている.大脳新皮質の役割は学習による定型動作を獲得するためでなく,過去の膨大な学習結果は運動の即興性に役に立っていて,環境が予測不可能的にしかもダイナミックに変化する時には本質的になる.現代の制御論に基づいた生体運動制御は運動の即興性に関して無力であり,自律的適応を導入してその解決を図る.