- 著者
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田中 啓規
立山 清美
原田 瞬
日垣 一男
- 出版者
- 一般社団法人 日本作業療法士協会
- 雑誌
- 作業療法 (ISSN:02894920)
- 巻号頁・発行日
- vol.38, no.6, pp.645-653, 2019-12-15 (Released:2019-12-15)
- 参考文献数
- 21
本研究は,自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder;以下,ASD)のある児の箸操作の特徴を明らかにすることを目的とした.ASDのある児18名と定型発達児16名を対象とし,「箸の持ち方」,「箸の操作パターン」,「箸操作時の指の動き」を比較検討した.その結果,ASDのある児の箸操作の特徴として,「箸を開く時の一定しない母指の動き」,「橈側と尺側の分離運動の未熟さ」,「動きが一定しない不安定な指の動きによる箸操作」があることが明らかになった.また,これらの要因としては,手指の分離運動の未熟さ,視覚優位な情報の捉え方,行為機能の障害が影響していることが考えられた.