著者
森川 芳彦 西田 智子
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.699-706, 2021-10-15 (Released:2021-10-15)
参考文献数
16

今回,我々は漢字書字困難児に対して漢字を繰り返し書く練習と感覚統合療法(以下,SIT)後の漢字練習との効果を比較検討し,SITの漢字書字に対する効果を検討した.シングルケース実験法を基にABAB法を用いて漢字書字練習を行った.A期は通常の繰り返しによる漢字練習,B期はSIT介入後に漢字練習を行った.漢字書字の効果判定は漢字テストの正答率と形態的類似度を指標とした.漢字テストではA・B期ともに正答率に差を認めなかった.形態的類似度ではA期の平均値と比べてB期は改善を認めた.SIT後の漢字練習は漢字の形態が改善する効果を認めた.今後,症例数を増やし,各訓練期の回数を増やすなど一般化を試みたい.

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全てのSCは作業療法士の読み書き障がいに関する論文を読むべし。現場で、この子どうしたら読み書きがというニーズ、心理検査の所見、このエビデンスなしには仕事は本来はできないはず。こんなの誰も言わないよな。 https://t.co/dmTwJBnNML
J-STAGE Articles - 漢字書字困難に対して感覚統合療法を実施した一事例 https://t.co/SOOUfnIE8p

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