著者
黒田 正和 張 欣 山上 利一
出版者
環境技術学会
雑誌
環境技術 (ISSN:03889459)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.64-71, 2007-01-20 (Released:2008-12-25)
参考文献数
19
被引用文献数
1 3

赤錆 (ヘマタイト) のマグネタイト (黒錆) への変換における磁気の効果について, 流通系で実験的に検討した. また, ヘマタイトのマグネタイトへの変換過程を15日毎にX線回折法により分析し, 変換機構を検討した. 試料は錆鉄板, ヘマタイト及びマグネタイト試薬 (粉末) などを使用した. 磁気強度は約300mT, 使用した水はイオン交換蒸留水, 流速は2m/sとした. 液の温度は21℃→39℃, DOは7.5mg/l→5.2mg/l, pHは5.4→8.5と時間の経過につれ変化した. 錆鉄板に付着した赤錆は, 30~45日後に水和酸化鉄と黒錆の混合物に変化し, およそ90日後に完全に黒錆になった. 一方, ヘマタイト試薬 (粉末) スラリー, マグネタイト試薬 (粉末) スラリーでは, ヘマタイト及びマグネタイトの変化は全くなかった. 赤錆から黒錆へ至る反応には, Fe2++8FeOOH+2e-→3Fe3O4+4H2O, Fe2O3+6H++2e-→2Fe2++3H2O, Fe+2Fe3+→3Fe2+などの反応が関与すると考えられ, ローレンツ効果により生じる電流は, これらの反応の電子供給源となり, ヘマタイトのマグネタイトへの変換を促進すると考えられた.

言及状況

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私が学生の頃(40年以上前)は、室温ではヘマタイト(Fe2O3)は、ウスタイト、マグネタイトよりも、安定な酸化物と理解していました(現在でも、正しい)。 しかし、最近(そう最近でもありませんが)、磁気の力を借りて、ヘマタイトをマグネタイトに変換する技術が開発されています。配管の赤錆防止技術です。このような技術を用いれば、室温に近い水温でヘマタイトがマグネタイトに変化します。 ①は専門的 ...

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パイプテクターとか言うインチキ商品の元ネタかもしれないものを思い出したもさ。https://t.co/YFqD8ZYtSh これ自体はちゃんとした論文(磁界中の水流が、ローレンツ力で酸素を動かして赤錆を黒錆に転換する)もさ。もちろん、この論文にもあるとおり「磁界がないとこの反応は起きない」もさ。
@herocompany28 一応実験論文があって(ただし別の磁気装置メーカーが著者に) pH8なった時位から赤錆が黒錆になったとか あったはずです 多分イオンの反応なんでしょうけど まだそこ私理解してないので もっと勉強します https://t.co/8ADBs1qr7j
@NONAsaikou この論文です。 https://t.co/8ADBs1qr7j
@kurihiroshi @arcturus020131 赤錆→黒錆 の実験日本語論文 日成化学(磁気水メーカー?)が関係しているので 一応そのつもりで読むべきですが 一応あります。 https://t.co/8ADBs1qr7j
面白そう 磁気装置実験 https://t.co/8ADBs1qr7j
@tamo_robitama @nazomizusouti こんなの見つけました まだ読んでないのですが面白そうです https://t.co/8ADBs1qr7j
https://t.co/7NCu4xogD3 こんなんか

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