著者
加藤 隆弘
出版者
日本生物学的精神医学会
雑誌
日本生物学的精神医学会誌 (ISSN:21866619)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.40-45, 2020 (Released:2020-03-30)
参考文献数
39

神経のシナプス間の神経伝達異常仮説に基づいた精神疾患の治療薬の開発がすすめられてきたが,実際には画期的な創薬には未だ到達しておらず,ほとんどの精神疾患では病態すら十分には解明されていない。脳内細胞ミクログリアはサイトカインやフリーラジカルを産生することで脳内免疫細胞として働き,近年ではシナプスと断続的に接触していることも判明し,精神疾患の病態への関与が示唆されはじめている。本稿では筆者らが十年来提唱してきた精神疾患のミクログリア病態治療仮説,および,仮説解明のために推進している主に血液を用いた橋渡し研究を紹介する。

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【論文】脳内免疫細胞ミクログリアに着目した精神疾患の トランスレーショナル研究https://t.co/VVZwLeXQUJ

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