著者
大西 正光 小林 潔司 中野 秀俊
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.67_I_231-67_I_242, 2011 (Released:2012-12-28)
参考文献数
16
被引用文献数
2

民間資金を活用して,インフラストラクチャーの建設及び維持管理運営を行うPPP (Public-Private Partnership)は世界的な潮流となっている.PPP事業における資金調達先も多様化する中,イスラーム金融が果たす役割が大きくなっている.本研究ではイスラーム金融の発展がPPP投資に与える影響を分析するため,イスラーム金融における金利決定メカニズムを明示的に表現したイスラーム金融市場モデルを定式化する.その結果,イスラーム金融の利益配分率(疑似利子率)は,預金,貸出の両市場において,通常金融の利子率よりも小さくなることが示された.さらに,預金者のイスラームに対する自覚が高まるほど,疑似貸出利子率が低下する一方,イスラーム金融に伴う取引費用が軽減されれば,疑似貸出利子率が増大することが示された.

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