著者
原 翔子
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.245-248, 2020 (Released:2020-04-25)
参考文献数
11

文化継承の場としての博物館は今や観光施設としても機能し始め,その役割は展示や教育にとどまらない.しかし博物館という閉鎖的かつ遮断されて環境下においては,モノからコトが切り離されやすいという問題を抱えている.また,展覧会の記憶は館外へ持ち出されてから時間が経ってしまうと日常生活のなかで想起させるのが難しい場合がある.展示内容には満足していても,混雑などにより満足いく鑑賞経験が得られないこともある.そこで本研究では,これらの問題解決の糸口となるような,文化継承の場における情報技術の更なる応用可能性や用途の多様性について検討したい.これまでは文化情報を伝える手段として情報技術を捉えてきたが,体験の記憶を再構築させるための情報技術の在り方こそが,文化継承に寄与することは確実だ.中でも特に,これまで展覧会図録が担ってきた役割に対する情報技術の貢献可能性を提唱する.

言及状況

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[C44] 文化継承の場における情報技術の在り方 (原 翔子さん. 東京大学大学院学際情報学府) https://t.co/oGZKIwtF69

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