著者
川井 洋輔 小川 理 廣瀬 保夫
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.739-742, 2021-10-31 (Released:2021-10-31)
参考文献数
10

電撃傷によって生じる心室細動は感電現場での死亡につながる。とくにわが国の労働災害における感電死者数は依然として多く,さらなる安全対策が望まれる。今回われわれは,電気工事中に6万ボルトの電撃傷で心肺停止となったが,救命の連鎖により良好な経過をたどった症例を経験した。受傷現場での早期除細動が良好な転帰に寄与したが,現場にはAEDがなく不良な転帰となった可能性がある。電気工事現場におけるAED設置や事業所での一次救命処置講習を普及していく必要がある。

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事業規模が小さい会社に感電死亡事故が多いという現状を踏まえると,中小規模の電気工事業者に AED 設 置を働きかけるシステムの構築が必要である。 https://t.co/iV65qqtcrj

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