著者
奴久妻 駿介
出版者
多文化関係学会
雑誌
多文化関係学 (ISSN:13495178)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.87-98, 2014 (Released:2017-03-28)

本稿の目的は、日本国内に存在する「不就学」の外国人児童生徒の実態を把握することである。過去に、いくつかの外国人が集住する地区において既に外国人児童生徒の「不就学数」が調査は実施されてきたものの、公立学校及び外国人学校に在籍していない「不就学」児童生徒の数を把握するという作業は困難性を伴うものであり、暫定的な数を知ることに留まっている。本調査では、各都道府県の教育委員会が外国人児童生徒の「不就学」状況を把握しているかを明らかにすることを目指している。対象としている読者は、教育行政に関わる人々および外国人児童生徒の「不就学」を研究対象としている者である。調査方法は、「外国人児童生徒の不就学者数」に関する情報提供をメールにて呼びかける質問調査を採用した。結果、静岡県と奈良県の教育委員会のみが、外国人児童生徒の「不就学」についての実態把握を行っているということがわかった。以上の実態は、未来へ向けて深刻に受け止めるべき課題となるだろう。

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2014年時点で外国人児童・生徒の不就学のデータがない、が指摘されていた。 #奴久妻駿介 さん論文「日本における外国人児童生徒「不就学」の実態調査 : 都道府県教育委員会への質問調査より」 https://t.co/qOM7mCV97t

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