著者
吉良 いずみ
出版者
日本看護技術学会
雑誌
日本看護技術学会誌 (ISSN:13495429)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.90-97, 2012-04-20 (Released:2016-07-08)
参考文献数
75

グリセリン浣腸は,近年実施に伴う有害事象の要因や技術の根拠を問い直す動きがある.日本におけるグリセリン浣腸の研究内容の動向を知り,現状の課題と今後の展望について検討する必要があると考え文献検討を行った.医学中央雑誌 web版 1983~2011年で「 (浣腸 andグリセリン) or (グリセリン浣腸) 」として検索した結果 62文献が得られた.研究内容と年代別の動向を検討したところ,グリセリン浣腸実施場面には「基礎教育における技術演習」「検査前処置」「実験室」「術前処置」「治療」「分娩前処置」「便通調整」「臨床現場」があった.また,有害事象の要因やグリセリンの作用機序に関する研究が進められ,実施方法や看護技術テキストの記載内容,安全な実施方法も継続して検討されていた.グリセリン浣腸は実施の必要性が検討され実施数が減少し他の方法に代替される傾向があるが,安全な実施方法や有用性は早急に提示される必要がある.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

収集済み URL リスト