- 著者
-
奥田 有香
栗山 俊之
月山 淑
松田 能宣
山口 崇
森 雅紀
下川 敏雄
川股 知之
- 出版者
- 日本緩和医療学会
- 雑誌
- Palliative Care Research (ISSN:18805302)
- 巻号頁・発行日
- vol.18, no.4, pp.247-252, 2023 (Released:2023-11-24)
- 参考文献数
- 12
【目的】終末期がん患者の呼吸困難に対してオピオイドのみではコントロールが難しくミダゾラムの併用を必要とした要因を検討した.【方法】2019年4月から2021年7月に当院で呼吸困難緩和目的にオピオイド注射剤を導入したがん患者を抽出し,オピオイドのみ投与したオピオイド単独群,オピオイドにミダゾラムを併用したミダゾラム併用群に分類し後方視的に検討した.【結果】適格患者は107人で,オピオイド単独群85人(79.4%),ミダゾラム併用群22人(20.6%)であった.単変量解析では60歳未満(p=0.004)と男性(p=0.034),多変量解析では60歳未満(OR=5.34, 95%CI: 1.66–17.21; p=0.005)がミダゾラム併用と有意に関連していた.【結論】呼吸困難に対してオピオイドを使用したがん患者において60歳未満がミダゾラム併用に関連する因子であった.